安比高原スキー場で名が知られる前森山の北方一帯は安比高原と言われていますが、ここ
には休憩施設のある芝生高原を囲むように見事なブナ二次林が広がっています。かつて薪や
炭を得るため人が入ってブナの林を皆伐した後にできたブナの二次林で、他の植生との厳しい
生存競争のことを思うと、このようなブナだけの純林ができるというのはちょっと不思議です。
林床の状態などから察するに、かつて牛などの林内放牧を行った影響も考えられます。
フワフワしたじゅうたんを敷いたような林内の散策は、快適の一語に尽きます。
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新緑のブナ二次林を歩いてみましょう(5月末) |
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安比高原ブナ二次林 (案内板の解説はつぎのとおり) |
「ブナは昔から、地元の人達によって漆器の木地材や薪炭材などに利用するために伐採され
その跡に幼樹が育ち、伐採と更新が繰り返されてきました。このブナ二次林もおよそ60年前の
昭和初期に炭を焼いたり薪にするために伐採され、伐り残した親木から落ちた種子が発芽して
できたブナ林です。これらブナ林はやがて巨木となって私達に恵みを与えてくれるでしょう」
(平成元年9月)
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今度は秋のブナ二次林を歩いてみましょう(10月上旬) |
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所在地 西和賀町前郷 |
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西和賀町前郷から真昼岳に登る登山道から少し離れたところにも見事なブナの二次林があります。
ここも薪炭材伐採の跡のようですが、太いブナの母樹が随所に残って、林の形成経過がよくわかりま
す。自然観察会の絶好の舞台にもなっています。 |
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